これまでの経験を生かし喜ばれる接客を実践！笑顔が広がるお店にしたい【味覚園 音更店】

札幌でホテルの宿泊部門に5年間勤務した後、帯広市の肉にこだわる居酒屋で働いていた門脇さん。接客や調理に加え、営業もこなしてきました。昨年9月、肉の知識を生かせる味覚園音更店に転職し、今までの経験を基に親しまれる接客を実践。頼られる人材を目指し、努力しています。

ホテル業務を学ぶ札幌の専門学校を卒業して、ホテルに5年間勤めた後、肉にこだわる居酒屋に転職したという門脇さん。ホテルでは接客業務が中心だったため、包丁に触ったこともなかったと言います。「当時、店の料理長が不在だったため、インターネット上の動画を参考に、包丁の使い方を一から独学で身に付けました」と、苦労して仕込みの技術を習得。その後も努力を重ねた結果、店舗責任者となり、店の業務全般を担当していました。宴会シーズンには企業への飛び込み営業も行ったそう。「お得な宴会プランをご説明して、その日の夕方にはご予約をいただくケースも多かったです。うれしかったですね」と、やりがいを感じていました。

そして昨年9月、味覚園音更店の社員募集の求人広告を見て、精肉を扱ってきた仕事の知識やスキルを生かせるのではと考え、転職を決めました。以前の居酒屋では、ある程度処理された状態で精肉を仕入れていましたが、当店ではグループ会社の精肉店から直接ブロックの状態で届きます。働き始めてしばらくは「皮引き、柵取りなど一からさばく必要があり、下処理が大変でした」と話します。先輩スタッフや店長に教えてもらいながら、2、3カ月後には一人でもある程度さばけるようになったそうです。

毎日の仕込みで一番気を使っているのは、鮮度を損なわないスピードと食べやすさへの配慮だと言います。「例えばホルモンは、お客様が食べやすいよう、隠し包丁を入れています。切り込みが甘いと弾力のあるホルモンが口の中にいつまでも残り、飲み込みにくくなります」と、肉の種類や厚さに合わせた適度な深さで切り込みを入れ、良い食感や噛み応えを感じられるよう気を配っています。

肉の仕込みの他、ホール業務も担当している門脇さん。これまで接客や営業をこなしてきた経験を基に、コミュニケーションを取ることを大切にしています。ある時、キッズ向けの「お絵かきパンケーキ」にチョコペンで絵を描いているお子さんに「上手だね」と声を掛けると、お子さんもご両親もほほ笑んでくれたそう。また、ただメニューを提供するだけではなく、お客様の表情にも注目し、「召し上がった後に『お肉はいかがでしたか』など伺うこともあります」と、ちょっとした会話を心掛け、和んでもらいたいと考えています。「お客様と笑顔が広がるようなコミュニケーションが取れるとうれしいですね」。

「お客様の喜ぶ姿を直接見られるのが、飲食店の醍醐味です」と毎日積極的に接客に取り組む門脇さん。接客を続けるうちに、自然にお客様の様子を観察し、召し上がるメニューなどにも興味を持つようになったと言います。「常連のお客様が多いので、なるべく顔と名前を覚え、好みのメニューも把握したい」と、先輩スタッフにも常連客の好みを聞くなど情報収集に余念がありません。「前回の来店時に、熟成サガリを召し上がっていたことを覚えていて、お客様に『こういうサガリのメニューがありますがいかがでしょう』と提案したケースもあります」。そうしたお客様にとって心地よい接客を重ねることで、数ある焼肉店の中から選ばれるお店になることを目指しています。

「まだすべての仕込みができるわけではないので、これからは使う食材を確認しながら仕込みを行い、コスト面や運営、顧客の管理など、細かい業務もこなしていきたいです」と語る門脇さん。知識を磨き、本社等からの指示にもスムーズに対応できる、頼られる存在になることが目標です。そして「ゆくゆくは店舗を任せてもらえるような人材になれれば」と、スキルアップに向けて日々努力しています。